http://karapaia.livedoor.biz/archives/52177228.html引用

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 英語では「ドッグイヤー(dog year)」という言葉がある。これは、人間の1年は犬の7年に相当する。犬は人間の7倍ものスピードで成長する為、「速さ」のたとえとして使われている。

 海外において「人間の1年は犬の7年」は定説となっており、ほとんどの犬の飼い主たちは犬は人間の7倍の速度で成長していると信じている。だがもし本当なら15歳になった犬は人間にすると105歳となってしまう。
 
この法則のいったいいつ頃からつかわれはじめたのだろう? その起源はいまだ明らかにされていないが、「犬の1年は人間の7年」という説は明らかに矛盾点がある。犬は1歳で生殖行為が可能だが、人間は7歳では不可能だ。また多くの犬は15年以上生きるので、人間年齢が100歳を超える犬がごろごろいるということになる。

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グーグルで「人間の1年」と検索すると、ずらずら出てくる「人間の1年は犬の7年」というワード
 
 数十年前から研究者たちはこの矛盾点に気が付いていた。1953年にフランスの研究者が出版した本には、犬は生まれて最初の1年は人よりも15倍から20倍は早く年を取るが、そのペースはすぐに遅くなり、最終的に人間の1年が犬の5年に相当するようになると書かれている。

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 だがそれでもまだ単純すぎる。ほとんどの飼い主が知っているように、犬の種類によって寿命の長さに違いがあるのだ。小さい犬種より大きな犬種のほうが寿命は短めである。ある研究者が試算したところによると、10歳の小型犬は人間でいえば56歳だが、大型犬なら66歳で、さらに大きい超大型犬なら78歳に相当するという。更に複雑な事には、一部の種においては、同サイズの犬種とまったく違う老化のスピードをたどるという。

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 ということで「人間の1年は犬の7年」はまったくあてにならないという結論にいたったわけだが、この人気の定説は当分の間言われ続けることになりそうだ。

via:priceonomics・原文翻訳:Erene

ちなみに正確な換算の仕方はこうだそうだ。

■0歳~2歳まで

・小型犬:1年×12.5歳
・中型犬:1年×10.5歳
・大型犬:1年×9歳

■3歳以降

【小型犬】
・ミニチュアダックスフンド:1年×4.32歳
・ボーダーテリア:1年×4.47歳
・ラサ・アプソ:1年×4.49歳
・シーズー:1年×4.78歳
・ウィペット・ミディアム:1年×5.30歳
・チワワ:1年×4.87歳
・ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア:1年×4.96歳
・ビーグル:1年×5.20歳
・ミニチュア・シュナウザー:1年×5.46歳
・コッカー・スパニエル:1年×5.55歳
・キャバリア・キングチャールズ・スパニエル:1年×5.77歳
・パグ:1年×5.95歳
・フレンチブルドッグ:1年×7.65歳

【中型犬】
・スパニエル:1年×5.46歳
・ラブラドール・レトリバー:1年×5.74歳
・ゴールデンレトリーバー:1年×5.74歳
・スタッフォードシャー・ブル・テリア:1年×5.33歳
・ブルドッグ:1年×13.42歳

【大型犬】
・ジャーマン・シェパード・ドッグ:1年×7.84歳
・ボクサー:1年×8.90歳