http://karapaia.livedoor.biz/archives/52177841.html引用

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 親はしつけや養育方法で、自分の子どもを賢くすることができるのだろうか? 確かに学習する習慣や、学習することの重要性を指導することはできるだろう。

 だが、心理学の機関誌『Intelligence』に発表された最新の研究によると、子どもの知能指数(IQ)を決定するのは遺伝子で、親の行動や環境の影響はほとんど受けないことがわかった。
 
子どもの知能に関する研究で、それを決めるのは遺伝か?環境か?という議論はこれまでも多く行われている。そのなかでよく言われるのが、親が子どもに読み聞かせをしたり、家族そろって夕食のテーブルを囲んで会話をしたりするなどの行為は、子どもの知能を高めるのに有効であるということだ。

 しかし今回の研究チームを率いた、米フロリダ州立大学で犯罪学を専門にするケビン・ビーバー教授は、過去のそうした研究の多くは実子が対象となっているため、遺伝的伝達が考慮に入れられていないことを指摘。そこで今回の調査は、実子と養子の両方を対象に行ったという。

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 ビーバー教授らは、「National Longitudinal Study of Adolescent Health(全米青少年の健康に関する長期的研究)」のデータのうち、全国を代表するサンプル5,500~7000件から選んだ養子ではない若者と、250~300件のサンプルから選んだ養子の若者を対象に、IQテストであるピーボディ絵画語彙検査(PVT/絵や写真を見せながら行う語彙力のテスト)を実施。

 同検査の1回目を対象者が中高生(13歳から18歳)のときに、その後2回目は彼らが18歳から26歳になった段階で行った。さらに、調査対象者の両親の育児に関する行動についても分析した。

 その結果、親による読み聞かせや積極的な会話などの行為が、子どもの後年のIQに目立った影響を及ぼしたという証拠は見つけられなかったという。

 ビーバー教授は、「過去の研究結果で、親のしつけが子どもの知能の発達に影響するとされたのは、そもそも読み聞かせなどを行う親には知能の高い人が多く、遺伝的な要素が隠されていたと考えることができます」と語った。

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 しかしだからと言って、今回の研究結果は、そういったしつけをするべきではないとか、まったくしなくていいと言っているわけではない。

 子どもがさまざまな知的刺激に触れる機会を作ってあげることには、社会性を育むなどのいくつもの利点がある。ただ、知能の高い子どもを育てたい一心で、「子どもに良い影響を与えなくては」と親が神経質になったり、無理をしたりする必要はないということだという。

 またビーバー教授も、良いしつけとは正反対のネグレクトやトラウマは、子どもの知能に負の影響を与えるだろうと強調しており、「親の行動がIQには影響しない」というのは、あくまでもその親の行動が正常な範囲におさまっている限りにおいてだと話している。

via:foxnews・原文翻訳:mallika

 日本でも早期教育と称して、幼児に過度の教育を押し込む場合もあるが、押し込んだところで器が決まっているから、無茶に詰め込んでもこぼれていっちゃうよってことなのかな。かといって、潜在的に知能が高くても、まったく何もさせなかったら宝の持ち腐れとなってしまう。

 確かにビーバー教授が言うように、親自身の知能が高い人の方が子どもの教育に熱心なので、遺伝的な要素+環境的要因で優秀な子に育っていくのかな。

 同じ兄弟でも両親のどっちの遺伝子を引き継ぐかでかなり異なるしね。私は幼いころから母親のスパルタ教育で、弟と一緒に音楽教育を施されてきたわけだが、弟はかなり向いていたようで音楽教師となったが、私は全く向いて無くて、クラッシック音楽を聴くと気分が落ちるというトラウマまでできてしまったくらいだ。ていうかα波ってなんだよ。まったく誘発されないよそれ。母親の音楽的遺伝子は私にはまったく入ってなかったようだ。

 とにかくまあ、遺伝も環境もどちらとも大事であり、また、知能を向上させるのも大事だけど、子どもが何に向いているのかを見守ってあげるのも大切で、社会性を身につけたり、自立性を育てるのも大事だよってことだ。